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フォロ:物理フォーラム(fphys) > 会議室:【量子】量子力学・場の量子論 > トピック  
2009年12月14日
22:53
【34】  代数幾何学と微分幾何学について
数学が幾何学として扱う対象は、
多様体とよばれるものですが、
その捉え方には2種類あると
思います。。。
1つは、その構造を局所的に
決めて、大域的な構造は
微分方程式の解として求めるという
もの。。。
もう1つは、多様体全体を規定する
多項式の組が与えられていて
その多項式の係数などのパラメータ
の変化が、多様体にどのように
反映されるかを調べるもの

いわば、最初から解が与えられて
いて、その解たちの本質的な違い
を考える立場というものが、
恐らく、代数幾何学
なんだろうと考えます。。。

一方、微分幾何学というものは
法則というものが局所的に
与えられるものであるという
古典物理の精神の延長上に
あるのですが。。。
それを、数学として推し進めていくと
そこに現れてくる概念は
ド・ラームのコホモロジーといった
閉じた多様体の境界
のような考え方が出てきます。。。

閉じた多様体以外も対象としそうな
微分幾何の基本的な構成量は
こうして、トポロジカルな不変量と
関連してきます。。。

トポロジーとしては
開いた形は、容易にある1つの形
へと変形可能に思えます
形のねじれなどは、すべて
開いている端まで移動すると
そこで、ほどけてしまうからです。。。

一方、閉じた形というものは
多くのの多様性を生み出すように
思えます。。。
めじれをほどけないからです。。。

代数幾何学の描く世界というものが
微分幾何学を含む勢いだ
というのが、
20世紀後半の数学の流れのように
思えます。。。

即ち、トポロジーで
出現可能な形というものを整理
した場合。。。
それは、多項式のバリエーション
を越えるものではないのかも
知れないという事です。。。

また、多項式の組が現す形には
それが簡単な計算に乗るという
メリットも考えられます。。。

楕円曲線という特殊な形の場合に
それが顕著なんでしょう。。。
コメント
2010年02月14日
23:06
今日、本屋でポントリャーギンの
連続群論 上下を1時間近く立ち読み
してましたが、やはりワイルとか彼とかの
本は、よく書かれていますよね

じっくり読めば、ためになるとは
思いますが、なかなか読む気がしません

ワイルの古典群という有名な本は
もっているダケですね
彼らは、自分たちの世界にひきずり込もうと
するんですよね
頭が、そのことダラケになっちゃうのが
こわいです
ブルバックスの素人向けの気楽に楽しめる
のと違う難しい世界へひきずり込もうとする
のですね

その点、河野さんは
高校生が興味をもてる具体例を
組みひもの数理
では展開しています
いいやり方ですよね

昔、一刀斎こと森毅という人が
現代数学という雑誌
これは、今も続いていますが
もっと薄い紙の雑誌で。。。
数学の夢を垣間見せるような
楽しいものでした
何か今のって、大学への数学?
って思えるような感じになっちゃって
編集方針を戻した方がいいと思いますね

その森さんと友達の倉田令二朗という
人が、数学とは形式の勝利だ。。。って
いうような事をいってましたが
自分もその通りだと思いますね

どういうことかと言いますと

例えば、ベクトル解析の
ストークスの定理(ガウスの発散定理)って
ベクトル場の中の任意の閉曲面の
内部に場の源があったりした場合
∫∫∫div Edv で、その閉曲面内の
ΣQi が計算できちゃって
∫∫EdS で、閉曲面上の電場の法線成分
をすべて足し合わせたものという面倒な
量になっているのですが
∫∫∫div Edv = ∫∫EdS
なんですよね
∫∫∫なんて計算する必要などない
その閉曲面内のすべての電荷であって
自明な量ΣQiですから。。。
実際、E = ΣEi = Σgrad Vi
Vi = Qi /(4πri )
div E = ΣQi/( 4π)Δ(1/ri)
= ΣQiδ( R - Ri )
但し、Rはベクトル表示

こうした空間内の任意閉曲面という
難しい対象のEの法線成分をすべて
足し合わせるという難問の答えが
div という演算の結果が
電場のポテンシャルにラプラシアンを
作用したものになることで
それがδ関数になって結局、すべての
Qiを集めたものになるという簡単な結果が
得られるような事を指して
形式の勝利と呼んでいました。。。

計算しなくても計算できてしまう
ということは、すごい事です

普通に∫∫EdSを計算してみれば
それが、如何に面倒な座標設定ありの
また、各Qi から発生する電場Eiごとに
足すんですよ。。。
それに、曲面の形だって任意のままでは
計算できませんよね
形を決めててもらった所で
そんなのやりたくありませんよね

他にも、随所で
数学が獲得した形式というものは
計算というものを根本的に変革するのです
普通では、計算できないか
やりたくないようなものが
ほとんど自明なものになってしまうのです
すなわち
形式に、計算そのものが built-in
してしまうのですね
Hodge 作用素なんかもそうだと思います
2010年02月15日
00:07
Landauの弾性理論なんかも
弾性体の基礎方程式を導くのに
座標系によらないアイデア一発で
決めていますね。。。

歪テンソルから作られる不変量が
これしかないって事で、
体積の変化する変形の場合と
体積の変化しない場合の不変量から
2つを合わせて、コレだ!って
やっています。。。

数学って、そういう風に使われると
いい感じなんですよね。。。
2010年02月15日
00:21
実際に基礎方程式が解ける場合って
変数分離ができるとかなどの
限られた対称性をもった系だけなのですから
せめて、理論的なスジだけは
見通しの明るいものでなくちゃね

変形には
体積を変えるものと
体積を変えないものがある
そして、それらは同時に起こっている
これだけの原理から導けるのですから
おもしろいですよね
2010年02月15日
01:03
だって、流体にしたって弾性体にしたって
実際の天気予報や、構造物の設計などは
数値計算でやるしかないのですから
そんなの決まった売られているソフトの
パラメータ設定や、多少の手直しくらいで
決まりなのでしょうから
まあ。数値計算にだって
固有のおもしろさもあるとは思いますが

それに実際に、当たる天気予報を
実現するのは、経済効果への影響など
計り知れない金を生み出す元でもあるし
それはそれで凄いことだと思いますが

どちらかと言うと、理論の問題よりは
測定点の個数とか、その精度の問題って
気がします。。。

気象現象などは
平面的な地上の予報をする訳ですが
必要なデータは、大気圏内の
鉛直方向の断面データですから
自動測定するにしても、
上空の気圧や温度湿度などを
レーザー光などで、非接触測定
するんでしょうけど、
そんな測定装置見た事ないですから
測定点といっても限られたものなのでしょう

そうした装置が安くできて
一家に1台屋根に設置したら、とか、
ITのインフラ整備や、ケーブルTVなどの
工事のついでに、設置するとかすれば
以前、アメリカの大学が
宇宙からの電波の解析を inter net で
参加したすべてのパソコンに解析ソフトを
送り込み、パラレルに世界規模で
宇宙人探索をするという project が
ありましたが、
そういうような形で、測定点を増やせば
よく当たるものなど、すぐに出来そうな
ものなのですが。。。
もっとも、仮に99%当たっても
天気を変えられでもしない限り
かならずそうなるって分ったところで
あーそうですか。。。だけって事なんですかね

同じことですが、
地球をシミュレートするスパコンより
地球規模での測定点設置をどうするかを
考えなくていいんですかね

現実問題にとって
もっとも重要なのは、
現象全体を反映できるだけの量と質の
データですからね

なんか計算以前の問題のような気がします
2010年02月19日
15:53
アインシュタインが
発明というものに関心が多少なりとも
あった事は、彼が特許事務所に勤めていた
ダケでなく、自ら特許を出願している事から
分かりますが
物理のセンスと発明のセンスは違うようで
エジソンのように、すべてのインフラの
底辺を築くような発明というものは
やはり、才能といいますか
そういうものを感じますね

発明にも物理以上に夢の実現というもの
があると思います
現実に存在しないものを、現時点で
利用可能なものを使って作り上げ
しかも、それが素人でも、
ある程度訓練すれば簡単に作れるような
そういうものを作る

おそらく、エジソンが
いろいろな物理現象を利用することに
ものすごく関心があったのは、間違いない
と思いますね
どういう物理効果というものが
現実に存在しているのか必死に調べ
それを何とか利用できないか
あれこれ考えたのでしょうね

おそらく現在の大手企業などは
魚の群れを巨大な底引き網で
根こそぎかっさらうのと同じ考えで
組織的に、知られている物理現象を
製品へ利用するアイデアを日々
生み出さなくては生き残れないと
必死なのでしょうが
まだまだ、利用されていない物理現象は
沢山あると思いますね

おそらくある程度物理現象というものの
全貌を、おおまかに知っている前提で
こういうものなら出来そうだという感じを
おおまかに持った人が、こういうモノを
作るぞって決め、それに向かって
その人の利用可能なあらゆるモノを動員し
実現に向けて手を尽くすということですね

それには、小手先の技術だって
必要でしょうが、材料の特性の知識や
自分にできないものを、作れる人脈だって
大切ですよね

以前、毎度1号という人工衛星を
大阪の下町の町工場が分担して
作ってしまったという話しがありましたが
企業内部にだって、そうした人脈ネットワーク
が、有機的に作動してこそ成し遂げれる
ものって多いのでしょうね

どういうスペシャリストというものが
世の中には、存在するのか
そして利用可能な最高のスペシャリスト
というものが今どこにいて何をしているのか
その全貌を、伸びる企業は
すべて把握しているのは間違いありません

そんな情報など、公開されているものでは
ありませんから、足で調べて行くしか
ないんでしょうね

企業内にだって、
そういうスペシャリストが何人もいる事だって
当然な訳ですね
そうした人が、フルに機動性を発揮できる
のが伸びる企業なんでしょう

どんな精密な部品だって
試作品の段階で、できるか出来ないか
というレベルを越えられるかどうかなんて
アイデアよりは、現実的に越えなくては
いけない難問の方が、遥かに実現を
阻むものだと思います

そこを越えるのがセンスなんでしょうね

それは、1つの考えに固執していたのでは
行き詰るのでしょうね
かといって、1つの考えの行き着く先が
予見できるのも大事ですが
見切りを付けた方向性へ進んで
それで分った事を最大限に活用するという
ことが出来なければいけないんでしょうね

つまり、失敗というものは無いのですね
転んでも、ただでは起きないという訳です
2010年02月21日
00:15
もう10年くらい前になると思いますが
Atiyah Singer の指数定理に詳しい
志賀浩二という人が、横浜の鉄町という
トコロにある桐蔭学園の大学にいらして
お会いできるって事で伺ったことがあって

その時、志賀さんがフィリピンだかで
解説された時の、B5サイズくらいの総説
3枚ほどにまとめられたものを頂いたり
して。。。大事に保管してますが
その後、京大理学部数学教室で
冬に行われた一般向けの講義に参加したり
させて頂きましたが。。。
その時の講演者が
志賀さんの他、上野健爾 、森田茂之、
砂田利一という面々で
講演会のあとに、質問受付コーナーなど
あって、勇んでいろいろ聞いたのは
森田さんへでした
森田さんは、河野さんと似た仕事を
されていて、写像類群というキーワードに
ついて質問しましたが。。。
質問者のレベルなど判断つかないでしょうし
あまり分かり易いものではありませんでしたが
トポロジーの展開
- 対話 20世紀数学の飛翔(5) -
で志賀さんとの名タッグでの歴史解説は
おもしろいものでした
また、上野さんは言わずも知れた
代数幾何の人ですが。。。
物理学会誌にも投稿されていたり
ツイスター関連の論文なんかもありますね
そして、今回改めて見直したのが
砂田さんです。。。
紀伊国屋書店と言っても
新宿の本屋でなく、出版社ですが
基本群とラプラシアン という本が有名です
その砂田さんですが。。。今回のはイケます
どうせ微分幾何みたいな事やってる人って
その程度に思っていましたが、大違いです

志賀・森田のトポロジーの展開を
さらに詳細に。。。しかも時代背景に基く
発見的解説、それを現代の形式に乗せて
やっています

これで刺激されて数学者になっちゃう人が
続出でしょうね。。。間違いナイ!
現代幾何学の流れ 日本評論社 \2800
こんな豊富な内容で、2千円台とは。。。
安すぎる ^ ^ ;;;v

前文撤回するようで気が引けますが
佐藤さんの紅の論文は難し過ぎますので
現時点の数学の全貌を知るには
チトやっかいですが
こっちは正真正銘うそ偽りなしに
相当いろんなことを俯瞰できちゃう事。。。
間違いありません
要点だけがドミノ倒し状態で続き。。。
しかも、お茶を濁していないから
まさに全貌が見えて来ますね。。。
2010年02月21日
01:03
あの時いたメンバーは
どの人もみな凄い人だったんだって
改めて思いますね。。。

志賀さんは、桐蔭
森田さんは、東工大→東大
砂田さんは、東北→明治
って多少移動はあっても
すごい事に変りはないようですね

残念なのが上野さんです
やさし過ぎる本など、別の人に任せて
もっと代数幾何の歴史を
砂田流に、現代の形式に乗せて
解説して欲しいですね
代数幾何だって、トポロジーを意識したら
骨格は、ホモロジカルなものなんでしょう
chain や boundary って絵に書けるから
分かるんですよね
積分値とトーラスの基本群の関係などは
よく上野さんが解説されてましたが
そういう、おもしろい話題のドミノ倒し的な
本を代数幾何で書けるのは上野さんでしょ
キット。。。
その歴史的展開にツイスターなんかも
明快な形で登場したら。。。
代数幾何やろうって若者が増えるでしょうね
2010年02月21日
01:18
でも、いろいろ言っちゃいましたが
ハッキリ言って、いまの時代の数学には
witten や atiyah の影響あってかどうか
分かりませんが
微分幾何も代数幾何も
すべて統一されちゃった印象ですね
言っちゃえば。。。

だから、おおまかには
トポロジーの視点ではあっても
砂田さんの今回の本にも
随所に、代数幾何が出てきます。。。 ^ ^;;;v

これを上野さんが
おおまかに、代数幾何の視点で
書いたとしたら。。。
すいません。。。それはトテモ分かりにくい
ものしか出て来そうもないですね

代数幾何を多様体の土俵に乗せる
こと自身が、抽象的な話しですからね

やはり、トポロジカルという視点が
唯一の明快な整理基準なんでしょうね
2010年02月21日
18:02
間違い訂正です
現代幾何学の流れ 日本評論社は
砂田利一編集でした
著者は、以下の通りです
http://www.nippyo.co.jp/book/3161.html
以前、黒木さんのなんでも掲示板で
お会いした橋本義武さんや
黒木さんの先輩の箙多様体や母関数の
理論で有名な中島啓さん
中島さんには、なんでも掲示板に
はじめて投稿したときに
救いの手を頂いたことがあります
福田拓生さんは、東工大に遊びにいった時
会ったことがありますが。。。
自分が中学生の頃はやった
カタストロフィー理論の解説者として
大学生になりたての頃出た
共立全書の初等カタストロフィー
という本をもっています
野口広という人や、前掲の本間龍雄さんらと
合わせて、トリオ的認識でした
野口さんは早稲田
本間さんと福田さんは共に東工大
言われてみりゃ、そういう感じしますよね

東北大などは、グロタンディエクなどが
在籍したこともあるし、リー群の佐竹一郎さん
や、代数の堀田良之さんの流れの延長に
黒木さんなんかがいて
東工大は、トポロジーの拠点
京大は、代数幾何
東大は。。。
今じゃー反復積分の幾何学の河野俊丈さん
その昔は整数論。。。類体論の高木貞治さん

考えて見ますと
結構、数学者の有名人とコンタクトしている
^ ^;;;
まあ、物理の人は
コンタクトしにくいんですよね
それでも、素粒子論の開拓 みすず書房
高林武彦さんとはお話しさせて頂いた
事がありますし。。。まだ、お元気でしょうか
丸善の parity booksの Feynmann追悼記念の本に、Feynmann が Dyson に
"Maxwellの方程式は、量子力学から導ける"って言ったっていう話を紹介された方から
その後に書かれたDysonの論文やらを
郵送頂いたりと。。。いう事くらいでしょうか

物理の場合
おもしろい概念の間のつながり
というものは、結局のところ
数学の新しい形式の発見によって
具体化されるのですから
おもしろさを追い求めるなら
どうしても数学に行っちゃいますよね

でも、ここが微妙なトコで
Einstein が使う数学というものは
相対論が絡むもの以外は
極めて、やさしい数学なのですが
彼が数学の形式の意味を
深く理解していた事は間違いなので
きっと、簡単に言えることは
簡単に言おうという精神なのだと思う

思考途中では、難しいことを思って見ても
証明などを人に見せるときには
練りに練って、もっともエッセンスとなる
重要な概念ダケを残し、その連鎖によって
証明を作り上げる。。。
こういう感性だと思いますね

自分は、数学の論文や
物理の論文において、この原則というものが
守られたら。。。世界の認識は
もっと早く確実に進むものと思います

結局は、難しいと思われたことが
簡単でなけりゃ、決定的な進化など
起こりようがないでは無いですか

だって、ドンドン難しくなって行ったら
何がなんだかめちゃくちゃですよね
自然が、その本質において
そんな、めちゃくちゃなモノな訳ないじゃ
ないですか。。。
2010年02月24日
00:06
輓近代数学の展望 秋月康夫 ちくま学芸文庫
\1,575
は、現代幾何学の流れ 日本評論社
と合わせて読めば最高で
続・輓近代数学の展望も一緒に入っています

ちくま学芸文庫
って、いい仕事してますよね
続刊が楽しみなシリーズです。。。
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